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昨年、三重のお客様より１０年ぶりにお声を掛けていただきスタートしました、お茶屋さんの新店舗計画。

いよいよ建物を建てる敷地が決まり、現場打合せに同行いたしました。

 

事務所から車で高速道路を１時間半ほど走った所にある建築予定地は、鈴鹿山脈の麓の傾斜地にあります。

途中の道沿いには、お茶の産地らしい茶畑の風景があり、山脈からの冷たい風が、なだらかに海まで続く土地をゆっくりと吹いている様子は、この土地で長きにわたりお茶の栽培を続けてきた時間の長さと、自然の貫禄のようなものを感じ、身の引き締まるような気持ちになりました。

 

建築の設計という仕事は、与えられた敷地の中に物理的や法規的な制約を考えながら、技術的に建物を設計していくという面と、曖昧な表現になりますが、その土地の持っている表情や、吹いている風のようなものを感じとって設計に落とし込んでいく事が、難しいことではありますが、本当に大事だと思います。

 

お客様からは、地域の方々が集まって来られるようなお店、サイクリストや登山者などの旅人が立ち寄って休めるようなお店にしたいという熱い思いを伝えていただきました。

そんな思いと、建築予定地から見える山並みの風景をしっかり感じて、素敵なお店作りのお手伝いが出来たらと考えています。

 

 

staff. Hirose